6月18日、岡山市民文化ホールにて、野党と市民が結集するイベント「おかやまいっぽん ボクらのチカラをひとつに。」を開催しました。
開会は「おかやまいっぽん」のこれまでの活動を集約したオープニングムービーではじまり、共同代表の宮本龍門が挨拶。「先ずは、街頭に出たり、署名を集めたりしてこれまで頑張って来た多くの市民の皆さまに敬意とご慰労を申し上げたい。市民が野党共闘を望み、それが実現した。今までになかったことであり、だから今回の選挙はおもしろい。そこに黒石健太郎さんという素晴らしい予定候補者が現れた。心が強く、ブレない人だ。わたしたちの思いを必ず国会に届けてくれると確信している。ボクらのチカラをひとつに。おかやまいっぽんで盛り上げていきましょう。」と話しました。
続いて、「市民連合」呼びかけ人・法政大学教授の山口二郎さんがゲストトーク。「わたしはここ岡山の出身で高校までこの土地で暮らした。この地に「おかやまいっぽん」という野党共闘を担った市民団体が生まれたことが嬉しいと思える。たいへんだろうが、いい形の野党共闘が実現したと言えると思う。明るい雰囲気からそれが伝わってくるようだ。わたしは長く北海道で教えていて、北海道五区の衆院補選の応援に入った。無党派層の7割が野党統一候補に投票し、あと一歩まで迫ることができた。惜しくも負けたけれども、野党と市民が力をあわせることに自信をもつことが出来る選挙だったと言える。投票率があと4%高かったら、勝てていた。投票率を上げること、選挙に行かないと決めた人たちにいかに選挙に足を運んでもらうか、これはなかなか難しい。山を動かすような力がいる。そこを何とかしたいと、私も全国の統一候補の応援に走っている。黒石健太郎さんは正義感の強い好青年。この予定候補を国会へ連れていくために皆さんと共に頑張りたい。ここに集まった方たちが、知り合いや友人や親戚に話して黒石さんの支持を集めていくこと、それしかありません。頑張りましょう。」と話されました。
続いてのゲストトークはSEALDs関西の塩田潤さん。「今日神戸からやって来た。岡山まで新幹線で30分。岡山って近いと思った。今、僕は大学院で勉強しているが、数百万の借金がある。若者は未来を担うなんて言われながら、勉強するのにこんなに借金しなければならない日本っておかしいと思う。つい最近まで、僕は政治になんの関心も持っていなかったが、自分の状況を見つめて、おかしいと思ったときから、そして多くの若者が同じ苦しみを持ち、ブラックバイトで泣かされていたりするのを見たときから、これは声を上げるしかない。黙っていてはダメだ、現実に政治に働きかけることでしか、自分達は変われないと思った。統一予定候補者の黒石健太郎さんのプロフィールを見たら、エリートだし、イケメンだし、友達になれそうにないなあなんて最初思ったけれども、実はどうやら熱い人のようで、応援し甲斐のある素晴らしい方だと思う。神戸はほんとに近いから、また岡山に応援に来たい。一緒に頑張りましょう。」
続いて、岡山市民のお二人からのスピーチ。一人は岡山弁護士会前会長の吉岡康祐さん。 「昨年度の岡山弁護士会会長任期時に、憲法を変えようとする安倍政権にまっこうから異議申し立てをする弁護士会の取り組みを実行した。わたしの愛する日本国憲法に手を触れるな!という強い想いを持っている。昨日の6月17日には、「安保法制違憲訴訟おかやま」の訴状を提出。全国で6番目、400名余の原告。第二次、必要なら第三次の訴えも行う。全国各地でこの違憲訴訟は取り組まれるだろう。司法の力と誇りで安倍内閣と安保法制の違憲性を必ず明らかにして、憲法を変えようとする動きの歯止めになりたい。」
次は「ストップ戦争法!総がかり岡山」事務局の伊原潔さん。「総がかりというのは、戦争をさせない1000人委員会と各労働組合等が一緒に活動する共闘のこと。弁護士会や平和センターとも一緒に取り組んでいる。わたしは県労会議の事務局長でもあり、仲間と愚直に長い間さまざまな活動をやってきたが、憲法に基づいた国民のさまざまな権利が脅かされている自公政権のもとで、私たちの共闘は必然性を持って生まれたのだと感じている。いろいろの取り組みがあるため、ほとんど毎日、サンステやマツキヨ前に伊原は居るということになっている。行き交う人の中には、理不尽なゼスチャーを見せたり、チラシをたたき落とす人もいる。いずれも、対話ができないというのはお互いのためによくないなあとその度に思う。わたしたちは、なかなか新しい人たちに打って出るアイデアのある取組みが出来ていないけれども、中野晃一さん(上智大学教授)のいう「敷布団」、従来の組織的な野党勢力、労働組合をも含めた勢力が敷布団の役割をキチンと果たして、SEALDsとかママの会とかの「掛布団」との両方があって風邪をひかない日本の民主主義をつくる、こうゆうふうにともに頑張りたいと考えている。」
続いて、黒石健太郎さんを交えてのクロストーク。黒石さんは、「おかやまいっぽんをはじめ、市民の皆さまのおかげで野党がまとまることができたことに対して、先ずは感謝申し上げたい。今、多くの人々の期待をひしひしと感じ、その責任の重さを実感している。なんとしても勝たなければならない。一昨日、岡山駅西口で、はじめて3野党とおかやまいっぽんの代表とともに街宣車の上に乗って宣伝をした時、右翼団体と思われる団体から大音量での罵声が浴びせられた。何が起こっているかと言うと、自民党や公明党を応援するということは、表現や言論に対してのあのような過激な妨害を許すことにつながっているということが明らかになったということだ。岡山の有権者の皆さまにはぜひこの参院選でご英断をいただきたい。この間の闘いの中で、多くのお年寄りの方から戦争を繰り返してはならないという強い思いを聞いた。今後、わたしを含めて、戦争を体験していない世代が社会を創っていくことになるが、その時に、戦争経験がないからといって、あの教訓を忘れてしまってはならないと強く思う。勉強をやめることなく、歴史的な文脈をしっかり理解した上で、先輩たちの思いを継承していきたい。また、そのようなわたしたちの思いを実現するためには、予定候補の自分ももちろん頑張るが、やはり皆さん一人ひとりの行動が大切で、それが伴ってムーブメントやうねりを創っていくことにつながると思う。現状、まだ負けている。あと一か月ないが、最後まで皆さんと一緒に頑張っていきたい。」と、参院選にかける想いを語られました。
クロストーク後、ママの会の皆さんが子ども達と一緒に登壇し、似顔絵と文字のびっしり書かれたメッセージボードを黒石さんにお渡しされました。
続いて、民進党岡山県連代表の柚木道義衆議院議員、日本共産党岡山県委員会の松田準一副委員長、社会民主党岡山県連合の武本恒夫幹事長が、これまで「一本化」のために根気のいる話し合いを重ねたこと、おかやまいっぽんの役割の大きさ、黒石健太郎さんへの期待と、勝つための決意を述べられました。
最後に、おかやまいっぽん共同代表・榊原精さんの閉会挨拶で、市民連合とおかやまいっぽんとの共作プラカードを持ち、みんなで「おかやま」「いっぽん」と声を合わせ、写真撮影をしました。会の進行は、おかやまいっぽんの原明子が行い、終始笑顔で明るい会となりました。
会場玄関の一角では、「START for Me 選挙に行こうや!プロジェクト」が行われました。それぞれの願いをボードに書いて、それを持って写真を撮るという企画で、30名以上の方が参加されました。撮影は、プロカメラマンの加藤晋平さんによるもの。これらは「おかやまいっぽんFACEBOOKページ」で随時発信していきますので、皆さまからもたくさんの「いいね!」やシェアをいただければ幸いです。
集会の後は、岡山駅ビックカメラ前にて「おかやまいっぽん」と総がかりとの共催で街頭宣伝を行いました。辺野古新基地を作らせないオール沖縄会議の「6・19沖縄県民大会」に連帯する全国のみなさんの訴えの後、共同代表の宮本龍門が挨拶。そして山口二郎さん、SEALDsの塩田潤さんがリレートークを行い、メインは黒石健太郎さんが決意のこもった演説。最後に、民進党の高井たかし衆議院議員、日本共産党岡山県委員会の松田準一副委員長、社会民主党の武本恒夫幹事長がマイクを取りました。150人を超える人たちがその場に集まり、最後はみんなで記念撮影。熱く、楽しく、とても盛り上がった街宣でした。
ご協力くださいました多くの皆さまに心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
なお、黒石健太郎さんの街頭演説の内容は下記の通りです。
「今、日本の一部のお金持ちが数億円単位で収入を増やしているという現象が起こっている。一方で、わたしたち普通の人たちの生活はどうか。格差は広がるばかりで、アベノミクスの失敗は明らかだ。なのに、その失敗の総括もせず、新しい判断だと言ってさらに進めようとしている。そんな無責任な政治でいいのか。今、日本に必要な経済政策というのは、株価を上げるだけのカンフル剤ではない。人への投資を増やし、産業を伸ばしていくこと。それによって、カンフル剤に依存することなく、持続的に経済を伸ばしていくことができる。そういう仕組みを創っていくことだ。それに加えて今回の参議院選挙は、日本の将来にとって大きな分岐点になる。自民党が出している改憲草案をぜひ読んでみてほしい。本当に恐ろしい内容だ。総理大臣たった一人の判断で、国民の基本的人権を奪ってしまうことができる(「緊急事態条項」)ほか、こうやって街頭で話すことさえも、「公の秩序の害すること・・・は認めない(改憲草案21条)」として出来なくなる可能性がある。安倍さんは参議院選挙の後に改憲を行うと言っているが、ぜひこの自民党の改憲草案を読んでから、投票に行ってほしい。わたしたちの子や孫を、国に売り渡してしまうのか否かの選挙がこの参議院選挙である。今後とも、多くの皆さんとともにうねりを創り、来る7月10日を笑顔で迎えられるように、頑張っていきたい。」